「マイナースウィング の練習」に引き続き今回はLes yeux noirs(仏/ルジュノア、米/ダークアイズ、日/黒い瞳)のリズムギターとソロのアドリブ練習をしていきましょう。
この曲はマイナースウィングと同様、聞かれたことがある人も多いと思いますし、このジプシージャズ入門でも何度か取り上げたので、弾いたことがある人もいると思います。
これは元々ロシアの民謡で、3/4拍子の曲ですが、ジャンゴラインハルトがLes yeux noirsを4/4拍子で弾いていたのでこちらで弾くことが多いです。
今回も基本のリズムギターとメロディー、そしてリズムギターとソロのアドリブの練習を紹介していきます。
ジャンゴのソロを練習したい人は、ジャンゴラインハルトのダークアイズソロのレッスンをどうぞ。
まずはジャンゴラインハルトのダークアイズ をどうぞ
基本編
まずはレッスン動画をどうぞ
Dark eyes chords
通常、キーとなるコード(1度のコード)が最初のコードになることが多いのですが、この曲の面白いところは、5度のコードから始まっているところですね。
進行自体はよくあるジプシージャズのコード進行ですね。
ちなみにジプシー音楽のコード進行は、伝統的民族音楽と似ています。進行は1−5、1−4−5、1(マイナー)ー1(ドミナント7)ー4(マイナー)ー5ー1等ですが、違いといえばラポンプ(ジプシージャズ特有のバッキング)です。
リズムギターのバッキングは「ラポンプ」で弾き、最初は赤数字のベース音のみを弾き、次にその他の全ての音を弾きます。
「ラポンプって何?」って方は、「ラポンプをマスターしよう」をまずどうぞ。
コード・タブ譜
これが典型的なダークアイズ のバッキングです。 まずはこれをメトロノームを使ってゆっくりとしたテンポ(BPM80くらい)で練習します。で、慣れてきたら少しづつテンポをあげて(Bpm5づつくらい)いきましょう。
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まずは、メインメロディーをどうぞ。
アドバンス編
リズムギター
バッキングパートでは、色々なポジションで弾く練習をしましょう。
1−8小節目がオーソドックスなコードで、9−16小節がベース音をランニングベースみたいにしたものです。
ランニングベース は、ベース音を移動しながらコードを弾けば動きのあるリズムギターになるので、自分でもこちら「コードとランニングベースを一緒に弾く方法」を参考に作ってみてください。
下記のコードは代理コードでディミニッシュコード をあえてたくさん使っていますが、進行は上記のコードと対になっています。
動画でいう、2コーラス目のコード進行です。
ディミニッシュコードについては、こちら「ディミニッシュコードの、スケールとアルペジをマスターしよう」を参考に!
Dark eyes ソロ ギタータブ譜
アドリブソロの練習はアルペジオの練習が一番ですので、まずはコードの構成音を見ていきましょう。
- A7・・・A C# E G
- Dm6・・・D F A B
- Bb6・・・Bb D F G
- Gm6・・・G Bb D E
- Bb7・・・Bb D F A#
以下の動画では、基本的にアルペジオで構成されていて、クロマチックスケールなどのジプシージャズのスケール・テクニックを入れています。
12小節には、ディミニッシュスケールと、ちょっとしたクロマチックスケールを混ぜて使っています。
ジプシージャズでよく使われるスケール(運指)を書きましたので、是非色々なキーで練習してください。
クロマティックスケールの作り方
クロマティックスケールを2箇所ほど使いましたので、簡単にこの使い方、作り方を説明します。
スタート音・・・現時点のコードのアルペジオ音から始める
終点音・・・クロマティックを終えたいコードのアルペジオ音で終える。もしくは終点音から違うスケールを弾き続ける
例1)下記のタブ譜<Bb7ーA7ーDm6>
スタート音。。。赤数字4弦3フレット(ファ。。。Bb7の5度の音)
終点音。。。赤数字の1弦の6フレット(シb。。。Dm6のb6度の音)
トリック
注)タブ譜を変えたので若干見た目は違いますが、同じ音です。
終点音がDm6のアルペジオの音ではなかったので、ここで終われないから、そのままリフを弾いて終わりました
例2)上記の(ほぼ)クロマティックスケールに青数字2弦の4フレット(D#)を足して完全なクロマティックスケールにしました
スタート音。。。赤数字4弦の3フレット(ファ、Bb7の5度のアルペジオ音)
終点音。。。1弦の5フレット(ラ 、Dm6の5度のアルペジオ音)
このまま終わっても響きがいいので、このまま終われます
ジプシージャズではよくクロマティックな動きを使うので、沢山練習しましょう。
アルペジオ一覧
赤丸が1、3、5度の音で黒丸は6度や7度の音を示しています
ジプシージャズのアルペジオ練習も、一緒にどうぞ
アドリブ練習のコツ
アドリブの練習をするときは、曲を完全に覚えるまでひたすら演奏する、が基本です。
ジプシージャズプレイヤーなら使っている人は多いと思いますが、ルーパー(ループステーション)を使って練習することは、多いですね。
ルーパーとは簡単にいうと録音マシーンで、今演奏したものを録音でき、それをループ再生(リピート再生)できるものです。
なので、バッキングを録音して再生すると、ひたすらそのコード進行が流れているので、それを使ってソロのアドリブ練習をします。
1万〜2万円ほどするので安くはないですが、必需品なので(あった方が良いので)余裕があれば買って使ってください。
こちらまとめ<ジプシージャズ必須アイテム>で、私が使っているものをいろいろ紹介しているので、参考にどうぞ。
最後に
いかがでしたでしょうか?アルペジオの練習などは特に時間がかかりますが、気長に頑張っていきましょう!
また、色々なジプシージャズのギタリスト達を聞くことも、アドリブの上達になりますので、ジャンゴラインハルトのソロ・ダークアイズ も一緒にどうぞ。
レッスンが難しかった・・・って人は、こちらをどうぞ。