ジプシージャズとは?

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ジプシージャズとは?

あまり日本では馴染みのない言葉だと思います。

呼び方もいろいろあって、Gypsy jazz/Gipsy jazz(ジプシージャズ) Jazz manouche(ジャズマヌーシュ ) Swing jazz(スイングジャズ/スウィングジャズ)です。

むしろ日本だけでなく、ヨーロッパでも知っている人はかなり少ないんですよね。

今回は、ジプシージャズの概要や必要なもの、ピックや弦についても簡単にご紹介して行きます。

ジプシージャズとは?

ジプシージャズとは?

ジプシージャズって、おそらくほとんどの人が 何それ?って思うと思いますが、これは簡単に言うとフランスのジャズです。

呼び方は色々あって、ジプシージャズ、スウィングジャズ、ジャズマヌーシュと様々ですが、これは元々ロマの人達(ジプシー)が弾いていた曲がメインで、1930年あたりからジャンゴ ラインハルトがアメリカのジャズに感化されてジプシーのメロディー(スケール)でジャズを弾き始めこう呼ばれるようになりました。

(日本ではマヌーシュジャズと呼ばれ、本場フランスではjazz manouche(ジャズマヌーシュ) 、英語ではgypsy jazz(ジプシージャズ)がメインに使われています)

ロマの人たちはこの時代、冬はベルギー近くで春を待ち、夏に向かうにつれてフランス南部のニースなどに行き、お金を稼いでいました。

このために、ジプシージャズはベルギー発祥やジャンゴはベルギー人などと言われていますが、たまたま生まれたときが冬でその辺にいただけなので、関係は薄いですね。(この時代のジプシーはフランス人やベルギー人というより、ジプシーとガッチョ(ジプシー以外の人)という分け方しかしてませんけど)

今でもフランスに行けば多くのジプシージャズバーやミュージシャンに会いますが、ベルギーはちょっとはありますが、ジプシージャズが盛んと言うわけじゃないです。

で、このジャンゴラインハルトって実は2本指でソロを弾いていたんですよ。

若い頃に住んでいたキャラバンが火事になって、その時の後遺症で左手の薬指と小指が曲がったまま固まってしまったんです。

この出来事が幸いしたのか分かりませんが、2本指しか使えないので新たな動きを(運指)を考える必要がありました。そこでジャンゴは今に受け継がれる独特の音色を発明したんです。

また、ジャンゴが活躍していた初期の時代は、アンプも無いし、ドラムも無かったので大きく音をかき鳴らし、ドラムの様に音楽を支える必要があったので、特有のリズムギター演奏方法「ラポンプ」と呼ばれる奏法も生まれました。

フランスのパリに行けば、ジプシージャズをやっているバーやカフェが多いので、機会があれば、ぜひパリを散策してみて下さい。

ジャンゴラインハルト

数少ないジャンゴが演奏している動画です。

登場人物は、バイオリンがステファン・グラッペリとリズムギターがジャンゴの弟のニンニン(本名ジョゼフ)です。

もっとも有名なジプシージャズの曲と言えば、Minor Swing (マイナースウィング)ですね。

<Minor Swingのレッスンはこちらからどうぞ。Minor SwingジャンゴのソロMinow Swingアドリブソロ

ジャンゴはせっかちで、女ったらしで、気まぐれ、面倒くさがり屋、ギャンブル好き、子供の様なところもあったので、演奏に来ない事も多々ありました。そんな時は、弟のニンニンや他の家族などが代わりに演奏に行っていたんですね。

また、ジャンゴが若い頃は、カフェなどで演奏されている音楽を聴き、頭に焼き付けて、家に帰ってそれを再現するという耳コピをやっていたので、どんな曲でも一瞬聞けばすぐに演奏できたんです。

後年には、デューク・エリントンに誘われてアメリカに行き、演奏もしているほどで、世界各国のミュージシャンから慕われていました。

ジャンゴは、自身がアメリカでも超有名だと思っていたので、今でいうセレブになり映画スターになれると思ってアメリカに行ったのですが、アメリカ公演はジャンゴが思っているようなものにはなりませんでした。

後年は、南東にあるサモア(Samois)に住んでいましたが、1953年5月16日に脳出血で他界しました。(享年43歳)

ちなみに、このサモア(正確に言うとサモアの真横の町フィンテーヌブロー・Fontainebleau)で、毎年6月にFestival Django Reinhardtが開かれています。

マヌーシュの伝統的な弔い方で「ゼリモス」という習慣に従って、故人のものは全て焼き払われたので、ジャンゴの遺品はほとんどありません。(ジャンゴが使っていたギターは何本かあるようです)

こちら「ジャンゴラインハルトの動画集」にジャンゴの動画を集めたので、是非どうぞ。

ストーケロ・ローゼンバーグ

ジャンゴ以降のジプシーギタリストで、有名な人は沢山いますが、一番にあげられるのは、オランダのジプシーである、スト-ケロローゼンバーグ(Stochelo Rosenberg)ですね。

音色的には、ジャンゴの正統な後継者ってくらいソロを弾きます。

彼が若いころの映像です。

ビレリ・ラグレーン

もう一人は、ビレリ・ラグレーンです。彼のデビューアルバムRoutes to Djangoを聞いたニンニン(ジャンゴの弟)は、「兄弟よ。ジャンゴが返ってきた」と言ったのは有名な話ですね。

一時期フュージョン系のジャズなどをやっていたのですが、最近はジプシージャズの演奏もやっています。ソロはやっぱり、ジャズっぽいソロを弾きますね。

これもビレリが若い時のものですが、ストーケロと一緒にSPAINという曲を弾いているので、見てみて下さい。

こちら「ジプシージャズの偉人たち」に有名なジプシージャズプレーヤーをまとめたので、興味がある方は見てみてください!

ジプシージャズのギター

<私が使っているDホールとバイオリンです>

ジャンゴラインハルトが使っていたギターは、セルマーのギターでマカフェリタイプのものです。今でもマカフェリタイプのギターは見ますが、これは復刻版で昔のマカフェリとは違います。

ギターにはOホールとDホールがあり、基本的にはOホールは高い音が出るのでソロ用に、Dホールはリズムギター用に使われることが多いです。

ただ、これは音の好みによるので、Dホールをソロで、Oホールをリズムギターで使ってる人もたくさんいます。ドイツ出身の有名ギタリスト、ジョショ―ステファンなんかがそれですね。

オーホール ジプシージャズギター<オーホールのジプシージャズギター>

ブランドなど詳しくは、「ジプシージャズギターを買うならパリで!」にまとめているので、こちらもどうぞ。

普通のアコギとの違いは、音です。ジプシージャズギターはジプシージャズの音がします。低音があまり出ず、高音に重点が置かれている作りです。

ジプシージャズの演奏について

さて、ここからはちょっとマニアックな内容になっていきます。

私はジプシージャズを弾き始めて10年ほど経ちますが、奥が深いです。

どう奥深いかといいますと、ほとんどのソロが即興演奏なのです

?何それ… 即興がどうのこうのって。。。って人もいるかと思いますので少し詳しく書きます。

  • ロック、フォーク、pop等は、ソロは1コーラスない場合が多く、4〜8小節を事前に考えた同じソロを毎回弾く
  • ジプシージャズは、最初のコーラスにメインメロディーを弾いて、その後は即興で何コーラスも弾く

なので、曲を練習する時は何百回とコード進行にそって即興で弾いています

後は頭の中で考えたメロディーを繋いで、ソロを練習したりします。ですので、完全に全てが即興かといったらそうではない小節もあります。練習したメロディーも弾くので。

また、曲のテンポや気分によってもソロを変えるので、いつも新鮮な気持ちで演奏できます。

キーがよく変わる

ヴォーカル無しの場合とありの場合では当然キー(音程)も違う場合が多々ありますのでいろんなキーで練習をしています。

例えばジャズスタンダードでいくと、 ALL OF ME という曲があるのですが、僕らもよく弾きます。

ソロだったり、ジプシージャズのインストゥルメント バンドの時は、キー C で弾くことが多く、ヴォーカル付きの時は G やA 、キーボード付きのジャズバンドと弾く時は キーBb などと同じ曲でもキーが違えば結構違ったソロになるので、曲の雰囲気が変わることもよくあります。

ですので、キーチェンジの練習はかなり重要になってきます。こちらリズムギターアドリブ練習〜キーチェンジの練習法の練習レッスンを参考にどうぞ。

曲の雰囲気といえばですが、同じ曲でも遅いテンポ、中ぐらいのテンポ、速いテンポだったり、ボサノヴァっぽくとか、Jazzy な感じなどその時々、バンドや気分によっても変わるので、昔は一つの曲を1年近く練習していました。

ではここでキーCのスコアを見てみましょう

all of me chords

これをキーGにすると

all of me G

これは全部の音を5度ずらしたものです。

ま〜これはもうほんっとに慣れなんで色々な曲を色々なキーに変えて練習するしかないですね。

ジプシージャズギター専用の弦とピック

先ほどお伝えしたように、ジプシージャズには専用のギターがあります。パリに行けばそこそこの音のギターが安く買えますが、日本では5万円以下で買えるものはないかと思います。

一番安くジプシージャズ ギターの雰囲気を味わうのであれば、ジプシージャズ専用弦を、普通のアコースティック ギターに付けることです。ジプシージャズの世界では99.9%のプレイヤーは、argentine ( アルジェンティーン) という弦を使っています。

この弦を使うとジプシージャズの音がし、ジプシージャズギターを使っていてもこの弦を使わないと、ジプシー感が半減するってくらい重要な弦です。

<赤がループエンド・青がボールエンドです>

最後にもう一つ大事なのは、ピックです。

通常、ロックなどを弾かれている方は0.1mm〜0.5mm のピックを使う人が多いと思います。ジプシージャズでは、最低2mmのピックを使っています。

私は今はメインにダンロップの2mmを使っていますが、以前は5mmのピックを使っていました。

音がですね、かなり分厚くなるんですよ。違うギターかってくらい音がかわります。今でも外でジャムる時はこれを使います。
JIM Dunlopジプシージャズピック

こちらのジプシージャズ必須アイテムにジプシージャズをやるなら持っておきたいアイテムをまとめていますので、参考にどうぞ。

最後に

これを機会にジプシージャズを始める方は、下記のレッスンをどうぞ。