今回は、もっとジプシージャズ、ジャンゴラインハルトを知るために必要な映画を特集していきます。
おそらく一番有名なのは、昨年2017年にリリースされた「永遠のジャンゴ」(仏DJANGO)じゃないかと思います。
他にも私の心に残った「ギター弾きの恋」(英Sweet and lowdown)。おそらく20回近く見ました、この映画。。。
では、早速紹介していきます。
永遠のジャンゴ(DJANGO)
おすすめ度・・・★★☆☆☆
2017年にベルリンの国際映画祭のオープニングで上映された作品で、何と言っても収録されている音楽は、ローゼンバーグトリオによって演奏されています。
このジプシージャズ入門でも何度も取り上げたので、ご存知の方も多いでしょうが、ローゼンバーグトリオが弾いているとなると、どんな映画でも5割り増しに良くなりますね。
ただ内容的には、中途半端に終わった感がたっぷりで、映画を観る気でこれを見たら「えっ!?」って感じになりますが、まぁジャンゴ好きなら許せるレベルですが。(笑
ジャンゴの人生の全てが映画化になったと思ったら、そうじゃなく、なんかジャンゴが最後の場面で死んだような感じで終わったので、ジャンゴファンとしてはちょっと怒っています。
以前「ジャンゴラインハルト伝説」というバイオグラフィーを紹介したのですが、この本の方が100倍しっかりしています。
ちょっと映画をけなしたし、今時DVDを買う人はあまりいないかもしれませんが、私はジャンゴ好きなので買いました!!私のようなジャンゴファンのために、一応リンクをつけます、と思いましたが、やっぱやめて「ジャンゴラインハルトの伝説」を紹介しますね。
だってこの映画、ジャンゴ好きの私でさえ1回しか見てないからです。しかもDVDも持っているのに・・・。
僕のスウィング(Swing)
おすすめ度・・・★★☆☆☆
チャボロ シュミット(tchavolo schmitt)が出演、演奏しているこの映画は、トニー・ガトリフが監督をやっています。
トニーはロマ(ジプシー)を題材にした映画をよく作っていますね。
音楽はいつも最高にかっこいいのですが、ストリーはちょっと不思議なものが多いです。
何と言うか、心に穴が開いたまま(スッキリせずに)映画が終わってしまう感じです。
この映画も同じで、「で、何?」ってかんじで終わりました。
ただ、音楽はかっこいいし、ジプシーの伝統的なギターの教え方をしていたりと、そこそこ見所はあります。
オフィシャルトレイラーが見つからなかったので、映画のワンシーンでルジュノア(les yeux noirs/dark eyes/黒い瞳)を弾いているシーンを引用します。
ルジュノアのレッスンは「les yeux noirs/ダークアイズのリズムギターとソロのアドリブ練習 」をどうぞ
ギター弾きの恋(Sweet and Lowdown)
おすすめ度・・・★★★★★
これは私の一番のお気に入り音楽映画です。
何と言っても、主人公が本物のジャンゴの様な性格なんです。横暴で、時間にルーズで、ネズミを銃で狩ったり。。。
設定は、ジャンゴに憧れる世界でNo2のギタリストで、演奏シーンも結構入っているので、かなり楽しめます!
ジャンゴのように演奏していますよ。
この主人公はジャンゴ完コピしてるってくらい、完成度が高いジャンゴラインハルトですので、ジプシージャズやフランスの音楽が好きな人は、絶対に見たい映画です。
音楽はハワードアルデン(Howard Alden)バンドが弾いています。アレンジはディックハイマン(dick hyman)で、ディレクターはウディーアレン(Woody Allen)です。
ミッドナイト・イン・パリ(Midnight in Paris)
おすすめ度・・・★★★★☆
これは以前Bistro fadaのレッスンでも紹介しましたが、映画に使われている曲がかなりかっこいいんです。
ディレクターは上記「ギター弾きの恋」と同じウディーアレンです。
映画の挿入歌「ビストロファダ」(bistro fada)の作曲はステファン・レンベル(stephan wrembel)です。
曲がかっこよすぎて、何十回も見てしまいました。
私は1920年代くらいからの音楽が好きなので、この映画の設定がかなりハマるんです。
また、舞台はパリ。パリといえばジプシージャズ!この挿入歌がすっごくハマるんです、この映画に。
ストーリーは、主人公がパリでタイムスリップをして、過去の偉人たちに出会うと言ったものなんですが、ストーリーもおもしろいし、何と言ってもこの音楽がパリという舞台にぴったりなので見入ってしまいます。
最後に番外編として
the father, the sun and the talentはジミーローゼンバーグ(jimmy rosenberg)がリハビリ施設に入って、出てきた直後くらいまでを撮ったドキュメンタリーです。
ジミーはかなり若い頃から(10歳くらい?)ジプシーキッヅ(Gypsy kids)と言うユニットで活動してて、16歳の頃にはソニーミュージックと契約し絶頂の真っ只中にいたのですが、この頃にドラッグにはまり、人生が転落してしまいました。
今でもテクニックはかなり凄いのですが、昔のキレが無くなった感じがしますね。。。
ドキュメンタリーはオランダ語なのですが、是非見てみてください。(ちなみに英語バージョンが見つかりませんでした。。。)
こちらはユーチューブで全編(80分ほど)観れるのでぜひどうぞ。
Holland Doc – Jimmy Rosenberg – YouTube