以前ご紹介した、レッスン「コードの成り立ち」のスピンオフとして、コードの作り方をご紹介します。
難しいジャズコードの覚え方は?って聞かれることがあるんですが、ある程度の形を知っていたら、後は作るものなので、コードの成り立ちさえ知っていたら、コード一覧表なんて必要なくなりますので。
これ際読んでもらえば(理解してもらえば)、分からないコードというのは存在しなくなりますし、コードのアドリブをするときにも役に立ちますので頑張って読んでみて下さい。
ジプシージャズのコード一覧はこちら「ジプシージャズのコード」をどうぞ。
コードとは?
まずはコードとは何でしょう?
一般的なものは3和音、4和音で、3つまたは4つのことなるピッチの音で成り立っているものです。
ウィキペディアに詳しく書いてありますが、日本語ですべて書かれているので読み疲れしました。
例えば、長三和音や短三和音などなど、あまり使う機会がない言い方が多いので、長調がメジャーコードで短調がマイナーって覚えていたら大丈夫です。
コードの構成音
多くの場合、コードは3つまたは4つの音で構成されています。
基本は1度、3度、5度の音で構成されM7やm7などは1、3、5度の音に加えて7度の音が入ります。
例えば、Cメジャー。
- 1度はC(ド
- 3度はE(ミ
- 5度はG(ソ
- 1度はD(レ
- 3度はF#(ファ#
- 5度はA(ラ
この調子で全て書きます
Eメジャー E G# B
Fメジャー F A C
Gメジャー G B D
Aメジャー A C# E
Bメジャー B D# F#
これを知っていたら後々のソロインプロビゼーション(アドリブ演奏)でかなり役に立ちます。
全てのコードトーンは必ず覚えましょう!
コードの意味
例えば、C△7というコードを見てみましょう
この三角マークはメジャーと呼び、△7はメジャーセブンと呼びます。
意味は、Cの音(1度の音)にメジャーセブンの音(Bの音/7度の音)を加えるという意味です。
ギターの指板で見ていくと、この様になります。
赤丸がCの三和音の音で、黒丸がメジャー7(B)の音です。
ここからどの様にコードを作るかというと、基本的にはC E G B全て弾けるところを探して、コードを鳴らします。
もしくは、こんな感じでも。
「こんなコード見たことない」って思う方もいるかもしれませんが、コードなんて自分が好きなように弾いて問題ないです。音の響きが合っているかどうか、が問題です。
この要領でいくと、
- C6はCのCEGの音に加えて、6度のAを足します
- Cm6はm3度のEbと6度のAを足す
- C7はドミナント7のBbを足します。
- C79はドミナント7のBbと9度のDを足す
- C7b9はドミナント7のBbとb9のDbを足す
- C7b13はドミナント7のBbとb13のAbを足す
- Csus4は4度のF
- Caugは#5の音G#を足す
注)ドミナント7とは7thの音
ちなみにb13(Flat thirteenフラットサーティーン)や#11(sharp elevenシャープイレブン)などの数字は、マイナス7をするとイメージし易いはずです
イメージの仕方
- 9→2度の音
- #11→4度のシャープ
- b13→6度のフラット
度数一覧表
1がルート音になります。
コードを作る時は、慣れるまでは、上記の度数表を使っていきましょう。
使い方例)C79というコードが分からないとき、まずはCを1に合わせて、残りの音を探していきます。
C79の構成音は、1度、3度、5度、7度、9度(2度)なので、それぞれの場所を探していきます。
度数を覚えれば、以外に簡単でしょ?
コードシェイプ
コードの構成音の覚え方はギターの指板でみると分かりやすいので図解します
基本的に3つの形に分けて説明します。
※数字は上で説明した度数を表しています。※
一番基本のCの形です。(ちなみに形を説明しているので開放弦のGは省いています)。おなじCの形で3フレット目以降は赤文字部分を加え、セーハーで抑えます。
Aの形・これも赤文字部分はセーハーです
Eの形
それぞれの形の① の部分にある音が、コード音(1度の音)になります。
例)どのコードシェイプのときでもGが①の部分にあればGコードです
先ほど、コードの構成音は覚えた方がいいと言いましたが、それは抑えている音が何度の音かというのもわかるようになった方が良いからです。
基本のコードチャート
コードの作り方
さて、今からが本題です。
ブログ名からも分かるように、このブログでは基本的にジプシージャズの話をしていますので、今からちょっとマニアックな話に行きます(ここにあるテクニックをポップやロック、フォークに使うと良い音になりませんジャズすぎる音になるので使用注意です)
バンドのスコアやシートミュージックを見て
「ん?なにこのコード?Dって書いてあるけど俺の知ってるDじゃない」
って思ったことないですか?
私はあります。
いまだに、「それ何のコード?」って思うことよくあります。
特にジャズではすごい変なコードシェイプを見ることありますが、これはそのミュージシャンの好きな音だったり、形だったりします。(あとで私がよく使うドミナントコードの形を教えますので。)
また、時々手を動かすのが面倒になって、一箇所であまり指を動かさないで全てのコードを弾いたりします
これは結構テクニックもいるし、ミュージシャン仲間からは「色々なコード知ってるじゃん」みたいな賞賛を受けることもありますが、基本面倒くさいだけです。。。(わたしはです。。。)
で、この一箇所でいろんなコードを弾くということは、コードの構成音を知っているし、サブスティテューション(代理コード)を知っているからできるんですね。
では、実際にやって見ましょう
練習曲はAll of me キーC
では、最初の16小節を使ってやって行きましょう
CーE7ーA7ーDm
E7ーAmーD7ーDm7/G7
ですが、ちょっとコードを変えています。
もう一つの例)
二つの例を上記しましたが、特にパターンを決めてやってるわけではないので、いつもこの通りに弾いているとは限りませんが、今自分で弾いて見たらこんな感じでした。
上記のコードはだいたい、3〜4フレット内で全てのコードを弾いています。
ここで、やっとコードの作り方を書きます
例えばコレ、C69で、コードを作る時に構成音が何かを考えます。
C69は C (1度 E(3度 G(5度 A(6度 D(9度 ですので、
この音を見つけて弾けば良いだけです。
ある程度の基本の形は知っている方が良いですが、分からなければオンラインでコードチェックなどせずに、指板上で探して下さい
慣れて来たら知らないコードが来ても、何を足せば良いか分かるようになります。
図解すると
(赤数字がC69の構成音です)
C69は5個の音があるのでどこでも弾けそうな感じがしますが・・・
上図で全ての音または複数の音が入っているポジションで弾けば、C69もしくはCメイジャーコードです。
C69は音が多すぎるのでE7で見てみましょう
っていうか、これも丸が多すぎて分かりにくいですね・・・。
この中から基本的にはEG#BD全ての音を使いますが、E音を省くこともよくあります。(D音は省かない方が良いです。というのは、Dは7度の音でこのコードでは一番必要な音なので。)
1コードづつ分けて紹介します。
先ほども言ったようにコードの構成音を知っていれば、あとは自分で自分が欲しい音を作ることができます 。
コードのアドリブ(即興)はリズムギターが1本もしくは、2本とでは若干変わります!
というのは、もしリズムギターが自分一人の時は基本のコードを弾いて、あまり曲の雰囲気を変えないようにするし、リズムギターがもう一人いたら結構自由にやっても曲の雰囲気が壊れないからです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
長かったですよね?20分くらいかかったんじゃないですか?・・・
最初は「何言ってんだ。全然分からん」って思うと思いますが、慣れて来たらすっごく楽に色々なコードポジションで弾けるようになりますので頑張ってください。