今日は以前少しだけ紹介したキーチェンジについて掘り下げていきます。
ちなみにみなさんは曲を弾く時または、歌うときにキーを変更していますか?
弾き語りであれば、ほとんどの場合はカポを使って変更はできますが、それ以外だとカポを使うことってあまり無いですよね?
コードのキー変更って難しいって思ってる人が多いと思いますが、慣れればすぐに出来ますし、ジプシージャズでは曲によってはキーが変わることが多いので、是非練習しましょう。
なぜ曲のキーを変えるのか
なぜキーを変える練習が大事なのかですが、みなさんは通常、楽譜にのっていて、シンガーが歌っているキーで練習していると思いますが、カラオケに行った時はいかがですか?
自分にあったキーに変えて歌うことってないですか?
無理して原曲のキーで歌うこともあるかと思いますが、プロフェッショナルにやってる人は自分に合うキーというものを知っています。
自分がどのオクターブのどの音まで出せるか、と言う事を知っています。
で、私たちギタリストは、当然シンガーが歌いやすいキーで歌えるように、キーを変えて弾かなくてはいけません。
例えば、ジャムセッションをしていて、
なんていう状況は何度も見てきました。
シンガーは自分の声を知っていますし、物理的に出せない音もあります。
ただ私たちギタリストはギターを使いますので必要な音、コード全てを出せるようにしてないといけません。
中には、どのキーで歌うか分からないシンガーもいますが、その時は、演奏前に小声で少し歌ってもらって、シンガーに合ったキーを探します。
「男はつらいよ」ではなく、「ギタリストはつらいよ」です。。。
曲のキーを変える練習
ここでも以前紹介した2−5−1を使って練習して見ましょう。(2−5−1って何?と言う方はこちらのコードの作り、成り立ち・ダイアトニック一覧をどうぞ)
では、キーCで2−5−1は
Dm7 – G7 – C△7 ですよね?
ではこれをキーGにすると
Am7 – D7 – G△7
となります。
比べて見てみますと
Dm7 – G7 – C△7
Am7 – D7 – G△7
キーがCからGに変わったということは、全てのコードが5度動いたと言う事です。
Dm7 から Am7 、G7 からD7,、C △7から G△7と同じ間隔で移動しているだけです。
下のチャートはキーCからみた数字(度数)です
こちらはキーGから見たものです。
度数は視点によって数字が変わりますが、音自体はかわりません。
例)上の表でCから見たGは5度ですが、下の表のGは1度。GからみたGは1度、Gから見たCは4度です。
見てもらってわかるように、キーが変わっても、それぞれの数字の距離は変わりません。
ですので、Cの時の動きのスタート地点をGにして、同じ動きをすればいいと言う事です。
キーCで2−5−1はD-G-C
キーGで2−5−1はA-D-G
意外に簡単でしょ?
それでは、考え方を紹介します。
C-G-C-F-Gというコード進行で、キーをGに変えてと言われた時。
C→Gは、1度から5度の進行なので、次にGを1度と見た時の5度を考えます。先ほどの表を見たらわかりますが、Gの5度はD。なので最初の進行はG→D。
次に、C→Fの進行は1度→4度。Gの4度はCなので、G→C.
F→Gは、Fを1度と見て考えると、1度→2度。なのでCの2度はDなので、C→D。
原則として、元となるコードを覚えている必要があります。
エクササイズ
その1)キーCの6−2−5−1をキーEにしてみて下さい。
その2)キーDの1−9bー2−5をキーFにしてみて下さい
その3)Am – G7 – F7 – Eのコード進行をEmから始めて弾いて下さい
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答え合わせ
その1)キーCの6−2−5−1をキーEにしてみて下さい。
Cの場合 Am7 – Dm7 – G7 – C△7
Eの場合 C#m7 – F#m7 – B7 – E
その2)キーDの1−9bー2−5をキーFにしてみて下さい
Dの場合 D△7 – D#dim – Em7 – A7
Fの場合 F△7 – Gbdim – Gm7 – C7
その3)Am – G7 – F7 – Eのコード進行をEmから始めて弾いて下さい
Em – D7 – C7 – B
いかがでしたか?まだ最初は時間がかかるかもしれませんが、一年もしたら素早くできるようになりますので、焦らずに頑張って下さい。
エクササイズ2
以前紹介したバイ ミア ビストゥ ドゥ シェーンです。以前のレッスンを見逃していたら、こちらバイ ミア ビストゥ ドゥ シェーンのリズムギターとソロの練習をどうぞ。
これはGmのキーですが、Am、Dm、Cmで弾くことも多いので、それぞれのキーに変えて弾いてみて下さい。
慣れてきたら、すべてのキーでやってみてもオッケーです。(#やbじゃないキーで)
コツは、AmはGmから2フレット上がっただけで、同じ動きでいいと思えば簡単に弾けると思います。
一応下記にAmキーのコード進行を書いておきます。
Aメロ
Am Am Am Am
E7 E7 Am F7/E7
Bメロ
Dm Dm Am Am
Dm Dm E7 E7
残りのキーは頑張って練習して下さい。