今回は、ジャズやブルース、ロックでも弾く機会が多い、サマータイムを練習しましょう。
ジョージガーシュウィン作曲で、世界で最もカバーされた曲の一つに入るんじゃないか、ってくらい色々なバージョンがありますね。
歌詞もすごく良いし、年齢問わずに知られてる曲だと思います。
ジャムセッションでも弾く機会が多いので、ぜひ覚えましょう。
今回、曲のコード進行は、基本のものを採用しました。先ほども言ったように何百バージョンとあるので、コード進行が結構変わってるものを弾く人が多いですが、基本の進行を知っていたらどのバージョンでも適応しやすいためです。
今回も、すぐに使えるギターフレーズ付きです。
基本編
まずは曲をどうぞ。最初がメインメロディーで、二つ目・47秒からがアドリブバージョンです。アドリブバージョンは下のアドバンス編で詳しく解説しています。
サマータイム コード
コードは簡素化したコードを使うことが多いので、こちらを紹介します。シンプルで主に1-4-5を使った構成ですね。(ジャズでよく使う進行は、最後に紹介しています)
私見ですが、サマータイムに限っては、ジプシージャズ特有のラポンプで弾くことが少ないように思います。
曲の途中でテンポを上げて弾く場合はラポンプで弾きますが、それ以外は今回のようなリズムが多いです
ソロギターtab
まずは有名なこのメロディーを覚えましょう。
アドバンス編
主にソロは、アルペジオを使っています。
アルペジオはコードトーン(コードの構成音)なので、絶対に覚えましょう。
Am・・・A C E(ラドミ)
Dm・・・D F A(レファラ)
E7・・・E G# B(ミソ#シレ)
C・・・C E G(ドミソ)
ジプシージャズでアルペジオは欠かせないモノなので、これらのフレーズをそのまま覚えて、色々なキーでも弾けるようにしましょう。
下記動画は、まずはオリジナルメロディー、44秒からアドリブソロです。
summertimeの初心者用のレッスンもあるので、Summertimeー初心者練習方法も一緒にどうぞ。
アルペジオの解説
m6・m69アルペジオ
最初の4小節からです。
これはよく使うアルペジオの形で、m9のアルペジオです。
Amアルペジオ(A C E)→Am9アルペジオ B C E )
9度の音(2度の音)であるBを入れて弾いています。
Dmアルペジオ(D F A)→Dm9アルペジオ E F A)
度数に関しては、「ジプシージャズ入門⑧〜リズムギターアドリブ練習〜コードの作り、成り立ち 」を参考にどうぞ。
3つ目のAmの時は、Am69のアルペジオを使っています。6度の音って、聞き慣れるまで変な感じがすると思いますが、慣れたら独特な響きがあるのでぜひ使ってみて下さい。
Am69アルペジオ B C E F# A)
クリシェ
ここではクリシェと言われるテクニックを使っています。
クリシェとは、上記のように1フレットづつ移動して弾く奏法のことで、元々はフランス語で、使い古されたという感じの意味です。
今回の場合は言い換えると、Dm→Dm△7→Dm7→Dm6と移動して、E7b9(Fdim)に落ち着いています。(3弦の7fr→6fr→5fr→4frと移動)
E7のアルペジオはFのディミニッシュアルペジオを使っていて、アップピッキングで1弦を弾いて、321弦をダウンピッキングで弾きます。
あくまでダウンピッキングなので、スウィープ奏法のようにならないように、注意しましょう。
重要テクニック
まずは、Cの時にC6のアルペジオ。(C E G A)
ほぼAmのアルペジオですね。
次が一番重要かも知れません。
33小節目のE7 gypsy lickと書いているところで、何の変哲も無いメロディーですが、2弦の9フレット(G#)から、10フレットに移動するもので、ジプシージャズって音がしませんか?
G#という不安定な音から、キーであるAに落ち着いて締める感じですね。
この様に、次のコードの音の1フレット前後を弾いて、次の音に行く練習をしてみて下さい。これをマスターできれば、ソロがかなりジプシーになるのでかっこいいです。
実は上記のクリシェの場面でも出て来てるんですね。最後のDmクリシェから、E7に行くところです。
コツは・・・慣れと経験ですかね?
スケールやアルペジオを知っていたら、やりやすいと思います。
こちら「アルペジオとスケールのレッスン」を参考にどうぞ。
また、最後のE7のフレーズはこのまま覚えて使っていきましょう!
ジャズのコード進行でのアドリブ
次はジャズでよく使う進行で、アドリブを弾いてみましょう。
基本的に最初に紹介したコード進行が元となっているので、そこまで変化はないですが色々付け足しています。
サマータイム ジャズコード
コードは以下のようにしています。
こちらの有名なジャズの曲を使ってターンアラウンドの練習でサマータイムを使ったレッスンをやっていますので、こちらも見てみて下さい。
また、ジプシージャズでよく使うテクニック、エンクロージャーのレッスンを追加したので「ソロに使えるテクニック・エンクロージャー」も一緒にどうぞ!
アドリブソロの練習のコツ
アドリブの練習をするときは、曲を完全に覚えるまでひたすら演奏する、が基本です。
ジプシージャズプレイヤーなら使っている人は多いと思いますが、ルーパー(ループステーション)を使って練習することは、多いですね。
ルーパーとは簡単にいうと、録音マシーンで、今演奏したものを録音でき、それをループ再生(リピート再生)できるものです。
なので、バッキングを録音して、再生すると、ひたすらそのコード進行が流れているので、それを使ってソロのアドリブ練習をします。
1万〜2万円ほどするので安くはないですが、必需品なので(あった方が良いので)余裕があれば買って使ってください。
こちらまとめ<ジプシージャズ必須アイテム>で、私が使っているものをいろいろ紹介しているので、参考にどうぞ。